子育て・自立サポート ひだち教室
体験型学習で成長をサポート
こんにちは、子育て・自立サポート ひだち教室の安藤です。
今回は、ASD(自閉スペクトラム症)のある20歳の生徒さんと一緒に登録制のバイトに入ったときのエピソードから、「仕事のルールをどう伝えるか」についてお話しします。
美術館のバイトで起きた「ポケット」の一場面
ある日、美術館で大工さんのお手伝いをする登録制バイトに、生徒さんと一緒に入りました。仕事内容は、荷物運びや掃除、木材運びなど。現場の社員さんからその都度指示を受けながら進めていく、リアルな就労体験の場です。
作業の合間、生徒さんがズボンのポケットに手を入れて立っていたとき、現場の社員さんから注意を受けました。その瞬間、生徒さんは表情を曇らせ、反抗的な態度に。あとで話を聞くと、「なんでポケットに手入れたらあかんの?」「すぐに手を出せるし、問題ないやん」と、納得がいっていない様子でした。
安全面や「周りからの見え方」だけでは届かなかった理由
その日の帰り道、私はまず、安全面から説明しました。「何かあった時にすぐに動けないから危ないよ」と伝えましたが、生徒さんからは「自分はすぐに手を出せるし、大丈夫」と返ってきます。
次に、「周りの人からどう見えるか」という視点で話しました。「仕事中にポケットに手を入れていると、サボっているように見える人もいるよ」と伝えると、「ちゃんと仕事してるんやから別にええやん」と、ここでも生徒さんの感覚の方が優先されていました。
ASDのある方は、自分の感覚や論理の方がしっくりくることが多く、こちらが伝えたい「ルールの意味」が、そのままの言葉では届きにくい場面がよくあります。この日は、「今日はここまで」と区切り、あらためて考え直すことにしました。
「仕事をしません」というサインになる、という別の伝え方
後日、同じ登録制バイトに再び一緒に入る機会がありました。そのとき、私は伝え方を変えて、こんな話をしました。
「仕事中にポケットに手を入れる行為は、『私は仕事をしません』という意思表示に見えることがあるんだよ」
ここでは、安全やマナーの話から一歩進めて、「その行動が、仕事の場でどんなサインとして受け取られるか」を言語化して伝えています。
生徒さんの反応は、「あ、そうなんや!」と劇的に変わったわけではありません。どちらかというと「ふーん」くらいの表情でした。それでも、その日以降、仕事中にポケットへ手を入れることはなくなりました。
納得しきってはいないかもしれないけれど、「仕事の場だから、このルールで動こう」と行動を変えられた。私にとっては、とても大きな一歩だと感じた瞬間でした。
ASDのある大人にルールを伝えるときに大切にしていること
今回の経験から改めて感じたのは、ASDのある大人に「仕事のルール」を伝えるときには、その行動が「どんな意味のサインとして見られるか」を、具体的に言語化して伝えることが大事だということです。
「危ないからダメ」「マナーとしてよくない」だけではなく、
・その行動は、周りの人にとってどんなサインに見えるのか
・そのサインは、「仕事をする/しない」という評価にどうつながるのか
といった、「行動の意味」を一緒に確認していくことで、少しずつ行動が変わっていくケースがあります。
ひだち教室では、就労の場で起こるこうしたリアルなエピソードを大切にしながら、「なぜそのルールがあるのか」「その行動はどんな意味を持つのか」をかみ砕いて伝える支援を続けていきたいと考えています。
| 名称 | 子育て・自立サポート ひだち教室 |
|---|---|
| フリガナ | コソダテジリツサポート ヒダチキョウシツ |
| 住所 | 520-0043 大津市中央3-5-9 |
| アクセス | JR大津駅より徒歩9分 京阪石山坂本線島ノ関駅より徒歩3分 |
| 電話番号 | 077-526-7313 |
| ファックス番号 | 077-526-7313 |
| メールアドレス | info@hidachi.net |
| 営業時間 |
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| 開業日 | 2018年12月 |
| ホームページ | https://hidachi.net/ |
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