自転車に乗れない人は、乗れない自分に怒りを覚えます。
でも、怒りを誰かにぶつけることはできません。
乗れないのは自分の責任と思うから。

時間が経過すると、怒りは悲しみへと変わります。
そして、自分を卑下するようになり、自尊心が低下します。

「自分には責任がない」
「あの人の責任だ」
そう思えたらどうなるでしょうか？

他者責任思考は自己防衛反応の一つ。
それが成立すると、不安が軽減されます。

他者責任思考は基本的に良い事ではない。
でも、自転車指導に限っては利用できます。

「私の言った通りにしたら、出来る」
「私の指示通り頑張ってやってるのに出来ない場合は、私の責任やから」

私は練習前にそのように伝えます。
自分を責めずに済むので、精神的に楽になります。

ただし、
頑張る頑張らないを決めるのは本人です。
そこは自己責任の世界。

他者責任と自己責任の線引きを明確にする。

それが、私の自転車指導のやり方です。

次回からは、様々なタイプへの指導方法についてお話しします。